2012年8月1日水曜日

テレビに「マイッタ」した話


目下前期末試験の採点、論文の発表会の司会などで大変忙しい日々を過ごしております。

ところで、この数日間私は朝起きると目がかすんで携帯の画面を見ても字が読めません。日中は頭痛に悩まされ、夜になるとテンションがあがって眠れなくなります。

いったい、私はどうしたのでしょう?

決して仕事のし過ぎではありません。答案を見るのは大変ストレスのたまる仕事なので少しずつ採点しています。驚き、怒り、笑いの三者の間を行ったり来たりしながら。:-)

この不調の原因は実はテレビなんです。

我が家では約3年間テレビをやめていました。NHKの受信料は払い続けたものの、ワンセグ以外で見なくなっていたのです。ワンセグで見ることは月に一回あるかどうかという程度でした。

ところが去年の11月にケーブルテレビ(有料チャンネルを含む)まで契約してテレビを復活させたのでした。天気予報を見たかったからです。あと、クラシックの専門チャンネルを契約したかったからです。

テレビがあると、「ながら」ができなくなります。音楽を聴きながら家事をこなすことはできますが、テレビを見ながら食事の支度なんてできません。

それに、テレビはまさに必要のない時(CM!)に限って音量があがります。

そしてテレビはやたら煽ります。一人だと絶対に笑わないようなシーンでも、無理矢理に笑わされます。お笑い番組の類は、何だかとっても不快です。

そして見てしまってから、「ああ、疲れた。見なくても済んだ番組だったのに。」なんて言ってしまうのです。

この春に1960年代後半~70年代前半のテレビドラマ、「スパイ大作戦」(子供時代、この番組を見るのが最高の楽しみでした!)がCTVで再放送されたので、毎晩7時から8時まで、食卓の会話すらやめてテレビに見入っていました。なぜなら、集中して見ないとすぐわからなくなる番組だったからです。

一か月ばかり月曜から金曜まで「スパイ大作戦」を見続けて、何だか我が家の「会話」が減ったような気がしました。それに、テレビに茶の間を支配されてしまいました。番組に間に合うよう用事を片づけるか、あるいは後回しにしてしまうようになりました。

ここ3か月ぐらい再びテレビを見ない生活をしていたところ、オリンピックが始まりました。

もちろん、開会式も見ていませんし、そもそも時差が7時間あるので実況放送を見る気はありませんでした。

ところが、東京オリンピックで日本人として大活躍した三宅義信さんの愛娘(注:ここは私の思い違いで、宏実選手は義信さんの姪でした。)三宅宏実選手が女子重量あげ48kg級に登場するというので、「つい」見てしまいました。コーチのおやじさん、昔はいかにも強い日本男児という感じだったのですが、ずいぶん柔らかい感じの人になっていました。ああ、懐かしい!

(だいたい東京オリンピックを覚えているなんて言えば、年齢がバレてしまいます。しかし、三宅選手は素晴らしかった。太短い脚がかえって魅力に思えました。東京オリンピックに関してはこの重量あげ以外ほとんど覚えていません。)

サイボーグな感じの三宅宏実さん、見事に銀メダルを手にしました。

さて、それからちょっと柔道を見ようと思ったのが間違いのもとで、結局3日連続で午前1時ぐらいまでテレビの前に釘づけになっていました。


当然のことながらひどい寝不足に陥るとともに、興奮しすぎて眠れなくなりました。朝寝坊できた3日間はそれで良かったのですが、今日からは朝寝坊できないスケジュールなので昨日以来キッパリ夜のライブ中継を見るのをやめました。

おかげで、昨夜は夫と二人で話に花を咲かせながら夕食をとることができました。私たちも歳をとったねぇ、動画を見ていると目が疲れてしまうもの、なんて言いながら。

二人ともまた給料が下がることだし、テレビのない生活に戻るかなぁ、なんて今話しております。

結局私たちはテレビに「マイッタ」をしたのです。

でも、「マイッタ」をしないと腕が折れたり、窒息して意識を失うことだってあるでしょう?

そろそろテレビに対してけじめをつけようと思っています。

と言っても、8月中旬からまたヨーロッパ一人生活。ホテルに一人いるとテレビをつけっぱなしにしてしまうのですよね。

困ったものです。

さて、夕食の支度をしながら、またオペラのDVDでも見るか。あ、DVDを見るのはテレビを見るのと同じか。DVDはやめて同じ曲のCDを聴くべし。