2010年7月10日土曜日

フィッシャー・ディースカウの11枚組+21枚組

今年5月にディートリッヒ・フィッシャー・ディースカウが85歳の誕生日を迎えました。その記念にさまざまなCDやDVDがリリースされました。75歳の時も80歳の時も記念盤が出ましたから、5年ごとに大量に録音がリリースされているわけです。

今年に入って購入したF.ディースカウのボックスセットをご紹介します。

ひとつはEMIから出た"Great EMI Recordings"(11枚組):三大歌曲集を含めたシューベルト、シューマン、ブラームス、R.シュトラウスなどの多彩な内容です。伴奏者はまちまちですが、一流のピアニストが揃っています。

もうひとつは数日前にドイツから届いたばかりのボックスです。DGレーベルのもので、全部シューベルトの作品による21枚組のセットです。タイト ルは"Schubert-Lieder Gesamtaufnahme"(Limited Edition) 要するに、シューベルト歌曲大全集ということでしょう。(もちろん本当にすべての曲が録音されているわけではありませんが。)
今回「限定盤」として特価で出たようですが、2005年にも同じボックスセットが出ています。

この全集を買う気になったのは、伴奏者がすべてジェラルド・ムーアだったからです。

私はジェラルド・ムーアというピアニストは数々の歌手を「育てた」教育者兼共演者であったと思っています。

しかし、一枚2000円~2500円で親にレコードを買ってもらっていた時代(小学校~中学校時代)と今のCDでは値段が全く比べ物になりませ ん。中学校ぐらいの時は毎月親に1-2枚レコードを買ってもらうのが楽しみでデパートめぐりにつきあったものでした。その頃の一枚のレコードはほとんど宝 物で、何百回と繰り返し聴いたものでした。

それが今や11枚組とか21枚組がちょっと頑張れば買えるのです。本当に良い時代になったものです。

この21枚組、声楽を(今ごろ)勉強する我が身には貴重なアーカイブであります。DG以前のEMI11枚組も若々しい声が聴けて、後年の録音とはまた違った魅力があります。大切にしたいと思います。

聴く時間がないことが唯一の問題...(*_*)
 
PS:私は21枚組のほうをamazon.deから33.57ユーロで(新品)入手しました。日本HMVのオンラインショップを見ると一般価格が8810円でした。ユーロ安がありがたいです。(笑)