2013年5月13日月曜日

ハイパーテクストの堕落

今学期は2クラスの授業をCALL教室でやっています。

そのうちひとつのクラス(2年生)では市販の教科書をつかわず、Detsche Welle の提供している豊富な教材からひとつ、「ベルリンの壁崩壊」を選んで使っています。

この教材にはテーマが15あり、読み物や教師用指導要領、練習問題などがついています。

小テーマごとに過去のインターネットの記事がリンクされていているので参照すればより深く、詳しい理解が促されます。ただ、学部2年生にはやや難しすぎる感じがします。

あと、ビデオや歌が掲載されていて、これも教材として使えます。

私は授業用ブログを作っているのですが、今ちょっと困っています。

昔私がホームページを始めた頃(1996年)、htmlはすべて手書きでした。文書のはじまりと終わり、ヘッダー、タイトルなでことごとく手動で書き込んでいました。

その時に便利だったのは、リンクをどこにでも貼ることができたことです。

自分のホームページの中をあっちこっち移動したり、よそ様のホームページにお邪魔したり、ハイパーリンクを使って非常に参照しやすい構造の教材を作成することができました。

ところが、そのうちに手動でhtmlを書く人は少なくなり、ホームページ作成ツールが一般に使えるようになりました。その手のものを使ううちに html の書き方をかなり忘れてしまいました。

最近ではブログを授業に使っていますが、ブログはあっちこっちにリンクを貼って参照するようにはできていません。仮に私が4月28日の授業で4月14日の授業のある一部に言及しようとしても、その部分にマーカー(ポインタ)を埋め込んで、直接その部分に飛ぶことができません。

せいぜい該当する記事のあるブログのURLを示すこぐらいしかできません。

これは大変不便です。

この20年近い間にブログはほとんどが無料化され、それとともに広告がずいぶんと割り込むようになりました。

だから授業用のブログにもさまざまな広告がはいって、よそのブログを参照しようにもまたしても広告に邪魔をされてしまうという不便な思いをしています。

細かいポインタ[マーカー)を埋め込むことができなくなったブログ、授業には使いにくいです。

せっかくのハイパーテクストも、「広告」によってかなり堕落したように感じます。




2013年5月11日土曜日

「ファン」は傍から見れば「バカ」?


本日正午から11月のアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(マリス・ヤンソンス指揮の予定)のチケット販売が行われる。ただし、e plus会員の場合。一般発売は来週の土曜開始。

さっそく e plusにログインしたが、全然アクセスできず、15分ほどかかってようやく入れた。

11月16日、サントリーホールの先行予約は何とすでに完売!カジモトに電話を入れてきいたら少し前に先行予約は締め切ったとか。わ〜ん、仕方ないから来週の土曜日に申し込みます。

11月18日はベルリンフィルの公演と重なるせいか会場は東京文化会館。これを取ろうとしたが、正面中央はすでに残券なし。発売から20分で全部出てしまうとはとても思えない。(業者が全部押さえている?)仕方なく正面左寄りの席を確保。

サントリーホールが取れない場合のことを考え、同一ブログラムである11月17日のミューザ川崎公演を予約しようとするがe plusでは座席指定ができないのでホールに電話。十数回「話し中」だった。ついに繋がったら、今度はホールでキープしているチケットの発売は6月1日から、しかも「ちけっとぴあ」の特設電話で、ということ。

21年来電車で通勤する生活をしていない私が、休日の夕方〜夜に東海道線に乗って生きて帰れるか(笑)自信がないが、ミューザ川崎の新しいホールをぜひ体験したい。ザルツブルクゆかりでもあることだし。

これが大阪の公演だと、ホールに直接電話を入れてさくっとチケットが取れるのに、首都圏はチケット争奪戦がすさまじいのでしょうか?

コンセルトヘボウでこの調子ならベルリンフィル、ウィーンフィルはこんなもんじゃないですよね?

首都圏のみなさん!どうやってうまくチケットを取ればいいのか教えてください!

ただ、この公演にはちょっと不安があります。

日本公演は一連のアジア、オセアニア公演の途中に3日だけ日本に立ち寄り、首都圏だけで演奏会を行うというものですが、問題は指揮者のマリス・ヤンソンスが3月〜4月のヨーロッパ・ロシアツアーの猛烈な強行軍プラスコンセルトヘボウ125年記念演奏会でよほど無理をしたのか、倒れてしまったのです。

そのため、本来なら昨日「ディジタル・コンサートホール」で全世界に中継されたはずであったのマリス・ヤンソンス指揮、ベルリンフィル演奏のバルトーク・ブラームスプロの指揮者がかわってしまったのでした。ああ、残念!期待するだけしてたのに。

ヤンソンスは、もともと心臓病持ち。90年代に一度公演中に倒れて死にかけただけでなく、お父さんのアルヴィッド・ヤンソンスもハレ交響楽団を指揮中に心臓発作でなくなっています。

目下検査を受け、服用する薬を変更中という情報がベルリンフィルで流れていましたが、これは本当に一過性の病気なのでしょうか?

元気とはいってもすでに70歳、春にバイエルン放送響と大演奏旅行を行い、夏はザルツブルクやルツェルンの音楽祭に忙しく、その後アジア・オセアニアツアーというプラン、ドクターがOKと言うでしょうか?

そもそもアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団は私の最も好きなオケなんです。指揮者、そして当日演奏するメンバーによって響きも仕上がりも違いますが、それを超えてこのオケが好きです。はい、ウィーンフィルより好きです。そもそもウィーンフィルって一枚岩ではないでしょう?2チームぐらい作れるのではないでしょうか?でないとザルツブルク音楽祭で連日異なる指揮者といくつもの演奏をこなせるわけないと思うのですが?

で、コンセルトヘボウは仮に指揮者が変更になっても上京して聴きたいと思っています。もし変更になるなら、ハイティンクなら申し分なし、でも年齢的に大ツアーは無理か。ブロムシュテットも同様。では、ガッティが来るか?

若手だと、アンドリス・ネルソンスは可、しかしドゥダーメルはまだ「顔」じゃない(時期ベルリンフィルの首席指揮者候補としてささやかれているけれど)と思う。ネゼ・セガン歓迎。

でも、やはり私はマリス・ヤンソンスをぜひとも聴きたい。何かこの一年ぐらいヤンソンスに完全に夢中になっています。あと、ネゼ・セガンも。

何しろ東京・川崎公演を聴くとなるとチケット代の上に滞在費、旅費がかかるので経済的にただ事ではないんです。

それでも聴きたいのがヤンソンス指揮のアムステルダムコンセルトヘボウ。

どうかちゃんとヤンソンスが来てくれますように。まぁ、指揮者がかわっても行きますけれどね。それまでにオランダ語をもうちょっと勉強しておきましょう。


とここまで書いてひとりでくすくす笑ってしまいました。

「ファン」というのはバカですね。理由なくそのアイドルなり演奏家が好きなんですよ。演奏が悪くても、「たまたま調子が悪かっただけだ」と思うし、良ければ演奏会が終了しても「お見送り」の時間まで居残ってしまうし。(笑)日頃どうしているかfacebookとかtwitterでフォローしてしまうし。

一目惚れならぬ一聴惚れすることもあれば、だんだん気に入って来て、最後にはその人の演奏でないと不満を感じるようになることもあります。ヤンソンスは私にとっては後者。ベルリンで連続3年聴いた彼とコンセルトヘボウの演奏は申し分ない名演でした。というか私は気に入りました。ショスタコービッチ等20世紀ものばかりでしたが、その緻密さとハートフルな歌に感動!

このブログ、書き始はじめは「チケットがうまく取れない!」と叫んでいたのが、いつの間にか「ファンというのは他人から見れば理解しがたく、バカに見える」という話にたどり着きました。アハハ。

首都圏でうま〜くチケットを取る秘密の方法をご存じの方、ぜひ教えてください!

malte@k2r.org

2013年4月16日火曜日

インターネットで追っかけ(笑)


アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の4月10日のの演奏会の録音をradio4.nlで聴きました。

昨日はマリス・ヤンソンス指揮で4月12日の演奏会、ワーグナーのオペラから、「マイスタージンガー」と「ロ-エングリン」序曲およびブルクハルト・フリッツのテノールとエーファ・マリーア・ヴェストブレックのソプラノでいくつかのワーグナー作品を聴きました。

ワーグナーといえば、先月ベルリンのシュターツオーパーで「神々の黄昏」を聴こうとしたのですが、体調が悪すぎて一幕でギブアップして逃げ帰ってしまいました。調子の悪い時にソプラノの叫び声はとても耐えられなくて... しかし、今日聴くと全然ワーグナーを負担に感じませんでした。いや、それどころか、すばらしい!

不思議です。

ヴェストブレェックは現代アメリカの作曲家ターネッジ(Turnage)の「アンナ・ニコル」をDVDで見て以来好みのソプラノですが、ブルクハルト・フリッツ(Burkhard Fritz)は全く知りませんでした。
柔らかく、雑音の混じらない声の持ち主で、強い高声をあまり好まない私にとっても好ましい演奏でした。今後注目しようと思います。


この2週間ほど指揮者マリス・ヤンソンス(+バイエルン放送響およびアムステルダムコンセルトヘボウ管弦楽団)をブリュッセル~モスクワ~サンクトペテルスブルク~アムステルダムと「放送」と放送局のホームページで追いかけましたが、ヤンソンスはとても70歳とは思えない精力的な活動ぶりでした。

ブリュッセルではモスクワ行きの飛行機二機のうち一機が欠航になり、メンバーの一部が当日の明け方にモスクワに到着するというハプニングがありながらも万雷の拍手喝采を浴びる演奏会を開くくとができたのでした。

モスクワ公演のあと、休みなくアムステルダム公演を二日連続で行いました。ここでオーケストラがコンセルトヘボウに交代したのですが、どちらのオケもヤンソンスは完璧に把握しているという感じでした。今回はじめて聴いたヤンソンスのワーグナーは想像がつかないほど充実したものでした。

ここに至ってやっと私にあった好みの指揮者を見つけたという感じです。無条件に好きな人ってなかなか見つかりませんよ。:-)

ピアニストでは、若い頃からクリストフ・エッシェンバッハが誰よりも大好きだったのですが、指揮者としての彼は必ずしもその個性と音楽性をうまく活かし切れていないと感じることがあり、聴くことが少なくなっていました。もっとも、去年もザルツブルクでマティアス・ゲルネの共演ピアニストとして聴きましたが。

ヤンソンス(+アムステルダム・コンセルトヘボウ交響楽団)は2010年以来毎年9月にベルリンで一回聴いています。そのわかりやすい棒さばきと精緻で堅固な音楽作り、そして圧倒的な音楽的献身に心を打たれます。それに指揮姿が何とも美しい!

加えて、この指揮者の言語能力の豊かさには驚きます。ソビエト連邦下のラトヴィア出身、13歳からレニングラード(現サンクトペテルスブルク)育ちといことなのでラトヴィア語とロシア語は完璧でしょう。インタビューとプローベの様子をいくつか聴きましたが、ヤンソンスはドイツ語でも英語でも自由自在に音楽について表現することができるのです。

私はインタビューで"You know."ばかり繰り返す指揮者は尊敬しません。インタビューでもプローベでも内容のぎっしりつまった話し方ができる指揮者(いや、音楽家すべて)が好きです。

指揮者と声楽家の言語能力には天才的なものがあると感じています。というか、そうでないと世界的な指揮者、声楽家をやっていられないのでしょう。この話題についてはまた別の折に書きます。

学校時代から好きな演奏家の公演にはある程度無理しても出かけていたのですが、まさかザルツブルク音楽祭やベルリン音楽祭に実際に行けるようになるとは思ってもみませんでした。

そしてインターネット放送の充実した今、実際に演奏家を「追っかけ」なくても、放送で追いかけられるのです。何と楽しいことでしょう!

しかし、日本でヨーロッパの演奏会を聴こうとすると昼夜逆転しますので、これもウィークエンドの趣味にとどめたいと思います。

インターネットのおかげで、「追っかけ」ができる時代になったのです。


2013年4月8日月曜日

演奏旅行は大変なんだ!

バイエルン放送交響楽団(マリス・ヤンソンス指揮)がヨーロッパ~ロシア演奏旅行を終えた。

その旅行の模様を報告したページを読んで驚いたこと --- 演奏旅行ってすごく大変なんだ!

http://www.br.de/radio/br-klassik/so-tournee-2013-fruehjahr-100.html


上記の記事によると、オケのメンバーはブリュッセル公演を終えてモスクワに向かうことになっていた。メンバーはふたつのグループに分かれて、別々の飛行機に搭乗するはずであった。

ところがいざという時になって二機のうち一機が欠航になってしまった。

半分のメンバーだけではコンサートはできない!どうやって翌日までにモスクワに行けばいいのか?

まずメンバーをいくつもの小さいグループに分割し、ブリュッセルからヨーロッパの空港を何か所も乗りかえながらモスクワに向かわせた。

「トランペット・ソロのマーティン・アンゲラーはチケットに書いてあることがほとんど理解できない。17:30までブルッセルで待機して、まずミュンヒェンに飛び、そしてそこで再び時間待ちをして乗りかえる。『モスクワ到着は夜中の3時半。それからまたバスで走る。ホテルにチェックインするのは午前5時。その上この日の夕方にはいいコンサートをやらねばならない。今はここでとにかく待つことにしよう。きっと楽しいだろうさ。』」

演奏会の様子はライブ中継され、私も前半を聴きました。後半は録音してあります。

モスクワで2日間公演した翌日はサンクト・ペテルスブルク公演。Facebookで読んだ記事によると、トラック二台に楽器を積み、メンバーのほうは無事到着したとのこと。

そしてヨーロッパ演奏旅行の最後を飾るサンクトペテルスブルク公演は、ベートーヴェンの第5交響曲とベルリオーズの「幻想交響曲」。

http://mediathek-video.br.de/B7Mediathek.html?bccode=both

上記のサイトで左上の番組検索窓に PetersburgあるいはJansonsと入れると動画が現時点ではまだ出て来ます。(Jansons in Sankt Petersburg, 04.04.2013, 22:30)

さて、サンクトペテルスブルク公演を終えたバイエルン放送響のメンバーはたぶん帰国したと思いますが、マリス・ヤンソンス先生は今度はアムステルダムで行われるコンセルトヘボウ管弦楽団の創立125周年記念の演奏会のためにアムステルダムに向かったそうです。(ご本人がFacebookに書いてました。)

演奏旅行は本当に大変ですね。世界中を行脚する指揮者には休みなんてないのでしょうね。

マリス・ヤンソンス、70歳とはとても思えない活躍ぶりです。

11月にはコンセルトヘボウ管弦楽団と一緒に日本に来るので何とかして東京公演(日本公演は東京、川崎のみ)に乗り込みたいと思っています。






2013年4月4日木曜日

理解するのに30年以上かかった作品


もう30年以上も昔の話ですが、ドイツで勉強して(=遊んで)いた頃の話です。

学生寮でお茶会があっておよばれにあずかりました。招き主のヴォルフガング君が突然、

「そうだ、キョーコが来ているから今日は僕が世界一美しいと思う音楽を聴かせてあげるよ。」

と言ってレコードをかけてくれました。(何で私がいることと世界一美しい音楽をかけることが関係あるのかいまだにわからず。:-))

どんな音楽が始まるのか緊張していたら、弦のpのざわめきの上にホルンが"B-Es-B, H-Es-B,  B-Es-B"とやり始めました。(Esのところは付点音符です。)、そして次にフルートが入って来て同じことを...

もうおわかりの方も多いと思いますが、この曲です。

http://www.youtube.com/watch?v=aVfPN40nuqI

しばらく聴いていたのですが全然面白くも何ともなく、レコードのジャケットをちょいと見たら、一時間以上の大曲とわかり、うんざりしたのでした。「何でこれが世界一美しい音楽なの?」

その後どうなったか記憶にありませんが、たぶんおしゃべりに夢中になって音楽は放っておかれたと思います。

さて、30年以上の歳月が過ぎ、ふとしたことから上記のメロディーと再会しました。その時感じたのは戦慄!変ホ長調から何度か転調し、そしてffに突っ込んで怒涛のごとく主題が奏でられるところでは眩暈を感じました。

しかし、何しろ長い作品ゆえ、全曲を聴き通すことはあまりありませんでした。

はじめて実演でブルックナーの交響曲を聴いたのは2011年3月、ベルナルト・ハイティンク指揮、ベルリンフィルの公演でした。この時は5番。これがまた何とも言い難い体験でした。それ以降、ちょくちょくとミサ曲などを含めてブルックナーの作品を聴くようになりました。

転調の時に感じる空中を浮遊するような感覚とか調性が決定した時の充足感とか、なだれうつ弦の波に全身をすくわれそうな恐怖と快感の入り混じった感覚とか、今まで知らなかった感覚が私の中に開発されたような気がします。

この3月にベルリンに滞在した時は、大雪に見舞われて、あまりの寒さ(最高気温がマイナス2度、最低がマイナス13~14度という日もありました。)に体がまいってしまい、気管支炎を起こして寝込みそうになりました。

そんなある夜、ホテルの部屋でぼんやりしていたら、何とも虚しくなってきて泣きたい気分になりました。

「これは、まずい!」

と思って、iPad miniを出してきてラジオがわりに使いました。テレビの番組は面白くないのでとりあえずラジオを聴こうとしました。ちょうど ブルックナーの交響曲第7番(マリス・ヤンソンス指揮!)の放送録音がありました。

広いバスルームにiPad miniを持って行ってかけたら完全に夢中になってしまいました。バスルームだと音がよく響きますね。まさか、入浴しながらブルックナーを聴くなんて危ないことはしていませんよ。--- 気がついたら昇天していたりして。(笑)

http://www.youtube.com/watch?v=QS-54s59iDQ 

こちらは同じヤンソンス指揮のバイエルン放送響の演奏。目下amazon.co.ukにCDを注文中です。

以後この一か月近くブルックナーを聴き続けています。

ブルックナーの「ロマンティック」を「世界一美しい曲」と呼んだヴォルフガング君の気持ちがようやくわかりました。でも、今頃になって!ヴォルフガング君に「ブルックナーは気持ちいい!」って大声で伝えたい気分です。

音楽を理解できるようになるにはそれなりの準備、そして音楽的成熟が必要なんですねぇ。

それを考えると演奏家というのは大変厳しい職業だと思います。円熟の境地に達した時には肉体の力が衰えている可能性もありますから。



2013年3月29日金曜日

若き日のマリス・ヤンソンス!

仕事で手がいっぱいの時に限って妙にネットで検索して遊んでしまう。そしてびっくりするような素晴らしいものを見つけてそこにはまったりする。

その一例がこれ。

Young Mariss Jansons
(http://www.youtube.com/watch?v=q1Bj7kQaiFk)

1971年、カラヤン指揮コンクールの録画で、当時28歳の若きマリス・ヤンソンスがオーケストラを指導している。先日ご紹介した「老いても心身ともにイケメン・マリス・ヤンソンス!」(http://musiksprache.blogspot.com/2013_02_01_archive.html)
と比較してほしい。

ベートーヴェン交響曲第五番「運命」で「運命の動機」をどう扱うか両方の録画で話している。もちろん28歳の時は控えめだが。

このコンクールで彼は2位を受賞してカラヤンから助手として招へいを受けたがソビエト政府はそれを許可しなかった。何とも残念な話だ。

いったいこのコンクールで一位になったのは誰だったのだろう?

演奏の後聴衆にインタビューしたら、

「ロシア人(ヤンソンスのこと)が一番だ。すばらしい」という声がさかんにきかれたようだ。

今年の11月は何としてでもヤンソンス指揮のアムステルダム・コンセルトヘボウ公演を聴きに行きたい。(公演は東京だけかもしれないが。)




ドレスデン十字架教会合唱団

目下書かねばならないのにまだ一行も書き始められない小論あり。文献の引用の寄せ集めにしないで自分のことばで書きたいのに書けない。そんな時に限ってNHK FMではドレスデン十字架教会合唱団の昨年12月の東京公演の録音を放送している。困った。:-)

この合唱団は来日するたびに聴きに行っているばかりか、ドレスデンまで少年たちの歌声を求めて赴いたこともある。すばらしい歌声だ。かつてカール・リヒターやペーター・シュライアーが歌っていた少年合唱団だ。指導者のクライレさんの熱心さにも心を打たれる。ただ、ライプツィヒ聖トーマス教会合唱団に比べて公報活動がやや少ない気がする。


上記の演奏会の大阪公演は、歌声は美しく、作品は厳かで心にしみるものではあったが、広報不足のためか客席はさびしかった。ザ・シンフォニーホールには半分も客が入っていなかったと思う。

しかし大阪の聴衆にも、数は少なくてもどこまでも暖かい拍手を送り続ける人々がいたのが私にとっては救いだった。

東京オペラシティーでの公演の録音を聴く限り、客席は大阪よりはるかにぎやかなようだ。よかった。

ライプツィヒの聖トーマス合唱団にせよ、ドレスデンの十字架教会合唱団にせよ、日本公演で聴衆を集めようとすればどうしても大きな作品、まさに今演奏されるべき「マタイ受難曲」(バッハ)や「ミサ曲ロ短調」(同)を演目にあげざるを得ないだろう。

もともとキリスト教の素地の薄い日本では日頃から聖歌(讃美歌)やキリスト教にまつわる芸術作品に注目する機会が少ないから仕方がないとは思うのだが、年末の公演の時のように、地味なア・カペラの演奏会もぜひ日本で行ってほしいと思う。
興行的には赤字が出るのかもしれないが...

いや、そういう演奏を聴きたければドイツまで行け、と言われるだろうか?

放送を最後まで聴きたいという誘惑を振り切って、仕事(書き物)をしないと間にあわない。せめて録音でもしておこうか。

ああ、こんな日に限って海外ではあちこちで「マタイ受難曲」を演奏していて、そのライブ中継などもあるのだ。う~ん、バイエルン放送でも「マタイ」を今やっているし・・・だめだめ、仕事。